Mindy Smith - Down In Flames

1st「One Moment More」(04) から

1st「One Moment More」(04) から " Down in Flames " を私訳。

「桜」を見て春を感じる人がいる。
「タンポポ」を見て春を感じる人がいる。
そのどちらも春を感じている。

例えるなら「桜」というのは人生の中の「特別なこと」かなって思う。特別なこと。それはあるに越したことないけれど、それが毎日続くなんて在りえないから「特別」なんだろうし、何がしか祝いたくなったり、誰かに話したくなったりするのだろう。同じように道端にある「タンポポ」。これを考えると「いつもの日常の中にある笑顔」だろう。それは「あなたの為だけ」ではないにしても「特別」ではないにしても柔らかい気持ちなのには変わりなく、「おはよう」「お疲れ様」「元気か!」「大丈夫?」という気持ちと一緒に、いつも傍にある。

今回私訳したMindy Smith の世界観はそのタンポポのような気持ちであり、明日に向かう足取りが少し軽くなる歌詞が綴られている。メロディーにしても歌詞にしても派手さのある人ではないけれど、良い歌詞を書く人だ。

" Down In Flames "

I don't usually take chances
私が折角の機会を活かせないことに
Most would easily agree
ほとんどの人は頷くだろう
Something in your eyes
いつもあなたの瞳は
Is saying you can ease my heartache
心の痛みを癒せると言っているけど
I have a burden in sight
私は自分から諦めてしまう

And I know you're just a stranger
私はあなたが他人だと知っているから
If you cannot understand
「あなたに理解してもらうには
There's too many times
多くの時間が必要」って考えてしまうの
I've lost my chance to talk with an angel
だから私は天使と話せる機会も失い続けてきた
Too many to count
数えるにはあまりにも多く

And life's so hard
人生はとても厳しい
It's the little things that seem to be getting me today, yeah
ホンの小さな出来事に今日の私は傷ついてしまっている
Life's so hard
人生はとても厳しい
But I'm doing what I can to not to be getting down
だから私は落ち込まないよう、手探りで頑張っているけど
I'm going down in flames
失敗しちゃってる
Going down in flames
失敗しちゃってる

I would tell you I am happy
私は幸せだとあなたに話していたよ
If I wasn't so damn sad
こんなにも悲しくなかったら
And the loneliness both overwhelms and keeps me empty
孤独と一緒に押し潰されて、後に残るのは空っぽの私
That's how it's been for a while
そんなことがいつからか続いている

And life's so hard
人生はとても厳しい
It's the little things that seem to be getting me today, yeah
ホンの小さな出来事に今日の私は傷ついてしまっている
Life's so hard
人生はとても厳しい
But I'm doing what I can to not to be getting down
だから私は落ち込まないよう、手探りで頑張っているけど
I'm going down in flames
失敗しちゃってる
Going down in flames
失敗しちゃってる

I need some direction
誰かに手を引いてほしい
I need someone to listen
誰かに聞いてほしい
Someone to tell me that they know
「よく分かるよ」と誰かに頷いてほしい

That life's so hard
人生はとても厳しい
It's the little things that seem to be saving me today, yeah
けれど、ホンの小さな出来事に今日の私は救われた気がした
Life's so hard
人生はとても厳しい
And I'm doing what I can
でも自分に出来ることをやっていこう
Oh, yeah, I'm doing what I can
自分に出来ることをやっていこう
Hey, I'm doing what I can
出来ることをやっていこう
Putting out... yeah
恐れないで
Putting out the flames
失敗を恐れないで


Mindy Smith Concert Poster1

ミンディ・スミスについて、アレコレ

ミンディ・スミス。1972年生まれのロングアイランド出身。なかなかネットで探しても彼女がデビューするまでの経緯が見えてこないけど、キッカケは2003年にリリースされたドリー・パートンのトリビュート・アルバムだったのは確かみたいです。彼女はそのアルバム「Just Because I'm a Woman: Songs of Dolly」で " Jolene " を吹き込みます。

ただちょっと不思議に思うのは、このアルバムには Mindy Smith 以外にも、Alison Krauss、Norah Jones、Joan Osborne、Shelby Lynne、Emmylou Harris、Shania Twain、Allison Moorer 等々、実力派の面々が参加し、そして Me'Shell N'Degeocello までが参加しているのに、当時アルバムを1枚も発表していないミンディ・スミスがドリー・パートンの代表曲の中でも特に有名な " ジョリーン " を歌うというのは「?」だ。とすれば、当時の海外及び業界ではそれなりの知名度が既にあったのだろうか。

そして彼女は翌年の2004年にデビュー・アルバムである「One Moment More」をリリース。プロデューサーはカントリー方面では実績のある Steve Buckingham と彼女自身。この Steve Buckingham という人はプロデュースした実績(グラミー4回受賞、11枚のプラチナ、19枚のゴールド・ディスク)を残していて、ドリー・パートンのアルバムをはじめ数々のミュージシャンのアルバムや楽曲をプロデュースしている人。

先ほどのトリビュート・アルバムと合わせて考えると彼女の節目にはドリー・パートンというミュージシャンが関わっているように思え、ミンディ・スミス自身の音楽のスタート地点のすごく近い部分に、ドリー・パートンへのリスペクトというものがあるように思えます。
 

ミンディ・スミスがドリー・パートンの " Jolene " をカバーしています。この曲にはバック・ボーカルとしてドリー・パートン本人が参加しているし、このアルバムにはサニー・ランドレス(!)がスライド・ギターで参加。

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2012/04/30      2000 M Mindy Smith