Eagles - Pretty Maids All In A Row
「Hotel California」(76) から " Pretty Maids All In A Row " を私訳。先日ルーファス・トーマスの " Walking The Dog " を訳していて、歌詞に出てくる " Pretty Maids All In A Row " という部分の解釈で思いついた事があった。その時に、そういえばイーグルスの曲でも使われてたなと思い出して、今回私訳。詳細は歌詞の末尾に。コメント欄も読んでみて。
Hi there,
やあ、みんな
How are 'ya?
君も元気かい?
it's been a long time
長い間、会ってなかったね
Seems like we've come a long way
僕達が出世してからくらいじゃないか
My, but we learn so slow
僕、いや、僕達は学ぶのに時間が掛かるからね
and heroes, they come
その間もヒーロー達が登場しては
and they go
去っていった
and leave us behind as if
まるで置き去りにしていくかのようにね
we're supposed to know why
僕達はその理由を知っているのに、なぜ
Why do we give up our hearts to the past?
なぜ自分達が過去に抱いた気持ちから目を反らすのだろう?
and why must we grow up so fast?
なぜ成長することを急がないといけないのだろう?
And all you wishing well fools with your fortunes
ずっと君が願って止まないのは、愚かにも、自分だけの幸運だよ
someone should send you a rose with love from a friend,
誰かさんは君に「友より愛を籠めて」とバラを送るべきなのかな
it's nice to hear from you again
それがいいね、また君から連絡があったんだから
And the storybook comes to a close
だからもう、この物語を閉じることにするよ
Gone are the ribbons and bows
おかげでリボンや蝶ネクタイとはさよならだけど
Things to remember places to go
僕に向かうべき場所を思い出させてくれた
Pretty Maids all in a Row...
それは切なくも愛しい過去の日々だけど...
" Pretty Maids all in a Row " の解釈
この曲のタイトルでもある " Pretty Maids all in a Row " について。この " Pretty Maids all in a Row " を検索していくとマザーグースの「Mary, Mary, quite contrary」 が出てきます。その物語とこの曲とで重複している表現は " Pretty Maids all in a Row " だけですが、解釈のヒントとしては十分なものを与えてくれました。これは国内では「へそ曲がりメリー」「つむじ曲がりのメリー」と訳されていて内容は下記のようなものです。
Mary, Mary, quite contrary,
メリー、メリー、へそ曲がりさん
How does your garden grow?
あなたの庭はどんな様子かしら?
With silver bells and cockle shells,
銀色のベルと貝殻
And pretty maids all in a row.
小さくて可愛い女の子で一杯よ
「メリーが正直者の場合」
Mary, Mary, quite contrary,
メリー、メリー、へそ曲がりさん
How does your garden grow?
あなたの庭はどんな様子かしら?
With silver bells and cockle shells,
スズラン と ムギナデシコ が
And pretty maids all in a row
一面に咲き誇っていて可愛いわ
・・と、いうことです。ここからは個人的な推測ですが " Pretty Maids all in a Row " 、これは " Pretty Maids all in a Row " が受けた言葉で、そこに当て嵌まる言葉が変わるもの。でも一定のニュアンスはあります。それは「自分の視線より低い位置に、小さくて可愛いもの、愛しいと感じる対象が並んでいる状態」を常に指しているということ。
だからその対象が、男性でも、女性でも、車でも、子犬でも、花でも、草についた朝露でも、虫でも、なんでも「自分の視線より低い位置に、小さくて可愛いもの、愛しいと感じる対象が並んでいる」と " Pretty Maids all in a Row " が使われる可能性があります。
それを考えて今回の歌詞を訳すと
Pretty Maids all in a Row
それは切なくも愛しい過去の日々だけど
「自分の視線より低い位置に=過去
小さくて可愛いもの、愛しい対象が並んでいる=自分の中にあった温かい気持ち、彼女に対する気持ち、変る前の彼女との日々、かつての自分等々・・・」
今回の歌詞の訳では「人間性を捨てて生きていくなら、今の(片思い?元彼女?)恋に見切りをつけ、かつての自分を取り戻すよ」という風に感じました。
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